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ポール・アトキンスSEC新委員長が米国のイノベーション奨励姿勢を鮮明に 

2025-06-10 19:59:40

DeFiをテーマとした仮想通貨円卓会議

米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長は9日、ワシントンDCで開催された5回目の仮想通貨円卓会議において、「分散型金融(DeFi)活動の根幹には、経済的自由や私有財産権、イノベーションといった米国の価値観が存在する」と強調した。

その上で、「ブロックチェーンは仲介者不要の革新的な技術であり、その技術が支えるネットワークは、参加者による経済的メカニズムが組みこまれた自由市場システムである」と述べた。

今回の会議は「DeFiとアメリカ精神」と題され、ヘスター・パース委員、マーク・ウエダ委員、キャロライン・クレンショー委員とともに、業界からはDeFi関係者らが参加。DeFiの技術的・経済的影響、規制の課題、将来の展望について議論した。

アトキンス氏は、前バイデン政権下のSECは、DeFi参加者やステーキングサービス提供者が証券取引に関与する可能性があると主張し、訴訟など執行による規制により、米国民の市場参加を阻止したと批判。一方、現在のSECの企業金融部門が、マイナーやバリデーター、ステーキングサービス提供者は、連邦証券法の適用範囲外であるという見解を明確に示したことに感謝すると述べた。

同氏は、この措置には満足しているが、ここで止まることなく、法的効力を持つ正式な規則として制定する必要があると訴えた。